吉田ます子のでんでん日誌 |
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活動日記 2011年5月4日 |
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5月24日 汽水域とは 海の水は「海水」、川の水は「淡水」、それでは、川と海がつながっているところは?そう、海水と淡水が入り混じったところは「汽水域」。独特の豊かな生態系がひろがるところ。吉野川では河口から第十堰までがこの汽水域だ。この日は汽水域の意味、大切さを認識し、広げよう!という汽水域ディ。 日本一の河口干潟 吉野川の河口干潟で10年近くも自然観察会を続けている「とくしま自然観察の会」「干潟の会」の活動には、ただもう頭を下げるしかない、っていう感じだけれど、これまでスケジュールが合わず干潟に入ったことのない私だった。 念願が叶ったこの日は文字通りの五月晴れ(正確には五月晴れとは梅雨の合間の晴のことらしいが)。受付には主催者(この日は生協や子ども劇場も共同主催)もびっくり!の親子連れ約150人がつめかけた。
希少種となったシオマネキたちや、ユニークなトビハゼたちも次々にお目見え、ヨシ原の中から聞こえる野鳥の雛らしい鳴き声に母性本能がくすぐられ、心が癒されていく。吉野川河口干潟は想像どおり、いや想像以上のステキな場所だった。 参加者は幼児から小学校低学年の子どもたちと親たちが中心だったが、子どもたちの心の中に今日の風景や干潟のきれいな泥の感触、生き物と触れ合った不思議な気持ちなどなど、ずっと残りますように。そして、大人になった時、気づかないところで心のよりどころになるといいな。
東環状大橋 河口のすばらしい風景にちょっと似合わないのは、建設中の東環状線大橋。近い将来できる高速道路の橋とあわせて河口に3本もの橋は必要だろうか? 計画時には、人口増加予測、車の台数増加予測を元に費用対効果が計算された東環状線とその橋。干潟の生態系に悪影響を及ぼすことは必至だし、地球温暖化をくいとめる意味でも車社会からの脱却を目指すべきなのに・・・。これ以上の道路を必要と思っている人って本当はどれくらいいるのだろうか? かつての県議会では道路建設に疑問を持っている議員はほとんどいなくて「地方道路の建設推進の意見書」の採択に退席したら、驚いた当時の副知事に「どうされたのですか?」って廊下で訊かれたものだった。 そして第十堰へ 午後からは、4年にわたる国交省の補修工事を終えた第十堰の上堰、吉野川みんなの会主催の「第十堰再発見!2009」へ。 2004年の相次ぐ大型台風で、上堰の柳が根元ごと流され、現存していた伝統の石組みもいっしょに壊れてしまった。このたび国交省による補修工事が完了したのだが、「松杭に蛇籠(じゃかご)に青石」の工事は費用がかかるため、「松杭に青石にコンクリート」での補修となった。昔の工法の部分との趣はまるで違っていてなんとも味気ない感じだが、「補修された」ことに意義があるとしよう。
6月1日に最終案の出された吉野川流域整備計画には「抜本的な第十堰の対策のあり方」については先送りされている。聞けば、必要なデータがない(大洪水が来ないとデータが取れない)から、審議会等を始められないのだそうだ。 国交省はデータがないのに、「吉野川で一番危険なのは第十堰」「今すぐ可動堰に変えなければ、生命と財産は守れない」キャンペーンを繰り広げていたのか。「まず工事ありき」の公共事業の象徴事例だ。堰の上での意見交換のあとは、カヌーへと子どもたちは張り切って川の中に飛び込んでいた。 干潟でも第十堰でも予想を上回る参加者が集まって元気が出た。
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