9月24日
徳島初!公害調停に向けて〜申請人の集い〜
徳島 市上八万町のしらさぎ台にある安定型処分場に違法で危険なものが埋め立てられている疑いがあるとして、園瀬川環境保全の会が中心となって、県に公害審査会を申請することになった。
公害調停って?
「公害紛争」を解決するため「公害紛争処理法」により公害紛争処理制度があり、国には公害等調停委員会、都道府県には公害審査会等が置かれている。それぞれの委員会は双方に対して呼びかけ、話し合いを進めて調停を行う。
国が扱うのは「2都道府県以上にまたがる広範囲にわたる公害」で、被害申請額が5億円以上。しらさぎ台のケースは、県の公害調停を申請することが妥当だ。国の調停委員会だと毎回東京まで出かけねばならないし、交通費の負担だけでも大変だ。有名な豊島の場合は国の公害調停で和解、島から東京に出かけた住民の苦労は大変なものだったに違いない。当時ご高齢で闘病中だった代表(故人)は、体調不良の中、医者や仲間たちから香川〜東京の移動を航空機でと勧められたが、「みんなと一緒に」といつも夜行バスに乗られたと聞く。(大川真郎著「豊島産業廃棄物不法投棄事件」:ごみ問題に取り組む人を超お勧め!貸し出し可。)
さて、徳島県には公害審査会は設置されておらず、これまで一度も開かれたことがないという。未設置の都道府県は、毎年9人以上15人以内の委員候補を委嘱し、申請があればその中から指名する仕組みになっている。徳島県の場合は今年14人の候補者を委嘱していて、この中から3名の委員が選ばれることになる。公平な委員が選ばれるのだろうか、と心配になるのは考えすぎ? どちらにしても、選出の基準をちゃんと情報公開してもらうことも大切だ。
申請人は474人!!
しらさぎ台では、住民のカンパによるボーリングやトレンチ、聞き取り調査で、「生活環境保全上の支障の恐れがある」ことがわかったので、この公害調停では、
1.全容解明の調査
2.その結果、もし汚染物質があるなら、撤去
という、素朴な、当たり前のことを求めていく。申請をする日は、11月の中旬。弁護士はごみ弁連の幹事:村田先生。奈良県からふるさと徳島に帰られたばかり、住民運動に寄り添ってこられた弁護士:石川先生、もう一人心強い地元徳島のベテラン:粟飯原先生の3人。

「公害調停をして下さい」という申し込みをする人=申請人を、園瀬川流域住民に募ったところ、474人!!(10月17日現在)カンパは約90万円。世話人のみなさんが地域をくまなく歩き、友人、知人、地域外の友人、知人から紹介されたそのまた友人知人宅を訪ね、丁寧に状況を説明して歩いた結果である。
代表の八木さんは「この474名の申請人の思いをとても重く感じている。」と言われた。使い古された言葉だが、誠実な八木さんによって語られることで尊く胸に響いてくる。
申請人には園瀬川流域の住民だけしかなれない。けれど、徳島県で初めての公害審査会、カンパなど、できる応援しながら、周りに伝え、注目していきたい。

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