11月30日
21世紀型選挙とは?〜飯泉知事出馬表明〜
福島、和歌山、宮崎県知事の相次ぐ逮捕。地方分権の進展に待ったをかけるような出来事だ。選挙でお世話になった業者への見返りとしての官製談合の発覚。従来から当たり前に行われていたであろうことが、橋梁談合の摘発から始まり、今年になって次々と明るみに出ている。
4年前の飯泉知事誕生のきっかけとなったのも、圓藤元知事の汚職事件であった。徹底した真相究明のために、大田前知事が県議会の抵抗に屈せず設置した(そしてその結果、自らが不信任決議を受けることになってしまった)汚職調査団。飯泉新知事がその提言を全て受け入れ入札制度改革を実施していたなら、今頃徳島はこの国の最先端を行っていたに違いない。まあ、選挙でお世話になった業者への遠慮もあってか、制度改革を毎年少しづつ小出しにしている飯泉知事のやり方も評価出来ないことはないけれど。
代表質問に答えて出馬表明
飯泉知事の支持率は地元紙のアンケートによると85%、今のところ2選は間違いないといわれている。ホテルで大きな「励ます会」などもよく行われているようだし、各業界からたくさんの推薦も出され、県内各地域に全て後援会も立ち上がったという。
この日、自民会派の代表質問に答えて出馬表明されるであろうことは、前から報道されていたところだ。本会議がどこまでもセレモニー的である所以である。それでも、やはり正式な表明となると、知事も張り切って答弁していたし、カメラのフラッシュも多かったようだ。
本当であってほしい20世紀型選挙からの脱却
2番手の保守系会派からは、知事が逮捕された3つの県の業者と知事との癒着の構図をとりあげ、「新しい選挙スタイルが必要ではないか?」との質問があり、時代の流れがとっても感慨深かった。知事は「20世紀型選挙から21世紀型選挙へ」といつものように弁舌滑らかに答えていた。が、具体的にどう21世紀型なのかは何も言わず。さあ、どういうふうに変わるのか?楽しみである。
県議選も激化〜ポスター物語〜
吉野川選挙区では、もう半年以上前から候補者の活発な動きが始まり、「○○さんはもう何回も回ってきているのに、吉田さんはもう出ないの?」「ポスターも貼ってないし、どうしたの?」と、議会や市民運動の合間を縫って後援会活動をしている私を焦らせた。
公選法では任期満了の6ヶ月前までポスターを貼ることが許されるという。任期は4月30日までなので、今回ポスターを貼れるのは10月30日まで。聞いたときにはもう2ヶ月しかなかったし、そもそも、お金のかかる選挙は改めよう!ということでポスターは原則禁止のはずなのが、例外として「集会などの告知が載せてある場合はこの限りではない」らしい。
ふ〜ん、そうなのか。そうと知って、国会議員の大きなポスターなどを観察すると、一番下に見えないくらいに小さな文字で、「○月×日国政報告会」などと書いてあるではないか。抜け道があるように出来ているのが公選法というが、なるほど、である。
よし、私は「お金のかからない選挙=きれいな政治」を信条にしているのだから、ポスターは作らないことにしよう、と、一旦決めた。しかし、「ますこさんがもうでないのだと思って他の人の支援をしよう、という人がいるかもしれないよ。家の前に1枚だけでも良いからポスターを貼りなさい!」という心ある声に押され、倉庫の中から4年前の残ったポスターを探した。
化粧もせず、シミとしわでいっぱいの県議選のポスター50枚(3メートル以上離れてご覧下さい、と書きたいくらい・・・)と、少しシワを修正した町長選の時のちょっときれいなポスターが150枚、なんと合計200枚もあり、ラッキー!恥ずかしいけれど、きれいに写っている方から貼り始めた。他の候補者に比べてとても少ない数だったけれど、リユースできて良かった。
ポスターを貼っても良いギリギリの期限の日になった。徳島からの会合の帰り道、夜10時をまわった暗い中、ポスターをはがしながら帰った。ボランティアで貼って下さった方も「すぐにはがして下さい。」との私の電話に、無理して慌ててはがしに行ってくださった。しかし、期限を守ったのは私だけだったようで、ちょっと損した気分でもある。
今回のポスターのことでは選挙のあり方など改めて考えることがたくさんあった。そんな中で、「うちの近くには吉田さんのポスターが1枚もない。貼ってあげる。」とわざわざ鴨島から自転車で(!)来てくれたおじいさん、「断れずに他の人のを貼っているけど、吉田さんのも貼りたい。」といって下さった方たち、自ら取りに来てくれたたくさんの方々。(嬉しいことに足りなくなってしまい、申し訳なかった。)またいい出会いがたくさんあり、私は幸せ者である。
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