6月23〜24日
クーラー効き過ぎの本会議場〜代表質問、一般質問〜
県庁や議会棟の冷房は6月20日から。前週の事前委員会では、委員会室に50人以上もの職員、議員がひしめいて(議員席はゆったりしているが職員の席はぎゅうぎゅう詰め)「エコオフィスというがパフォーマンスに過ぎず、こんな暑いのでは持続可能でない!」と怒りの発言をする委員もいた。
実際にクーラーを入れるのを我慢したり設定温度を高くするのはパフォーマンスでなく、実際温暖化防止に貢献することそのものだ。ちょっと暑くなればクーラーをつける生活をしている人にとっては、部屋の温度が30℃近くになることが耐えられないらしい。最近は、夏も冬も部屋の温度は20~25度くらいで、それぞれ夏服、冬服を着ているので「夏は寒く冬は暑い部屋の中」だ。
わが家はクーラーなしの生活だったが、長男高校受験の5年前の夏、夜でも30℃を下がらない2階の子ども部屋にのみクーラーをつけてしまった(それもかなり渋々・・・)。が、私の生活圏の1階には今もクーラーはナシ。梅雨明けの夏の日差しもきつい頃にはじっとしていても汗が流れて身体がしんどいが、4,5日で慣れてきて汗をかくのが心地よくなり自分の身体が夏向きに変化したのがわかる。そうなると、暑いのが当たり前でスーパーなどクーラーの効いた場所に行くのが苦痛になり「夏の防寒着」は必須だ。
外の暑さはまだまだ序の口なのに、この日の本会議場の寒さは・・・。円形に並んだ天井のクーラーの吹き出し口の中心にあたる県民ネットの席は特に寒いらしい。「傍聴席の方はこれでも暑いんですよ。それに暑いと言われる議員さんもいらっしゃるし・・・」と困ったように議会事務局は答えるのだ。
そんな中で「地球温暖化防止」の議論をしているのだからむなしいではないか。
渇水対策と指定管理者制度は?
4人以上の会派が5つに増えたので、今議会から代表質問は5人。
大きな争点の那賀川渇水対策については、
- 予備費を使って対応する。
- 抜本的対策として新設ダムは考えていない。
- 農地防災事業での総合堰は検討する。という答弁がでた。
この日までにまだ雨はなく、新設ダムの提案が今に出るかとハラハラしていたが、控えめながらやっぱり出た。知事の答えはきっぱりしていて良かった。
指定管理者制度について、「官から民へ」という国の方針そのものの県側の姿勢だが、「サービスの向上」と「経費の節減」が両立するのかという心配する職員の権利を守る立場の政党をバックにする会派議員と、企業論理贔屓の自民党会派議員は、「これまで平均年齢も40代後半、平均年収700万円という高給取りだったのだから、指定管理された団体に置いては、人件費は半分程度にカットできるだろうし、サービスの向上を図る可能性は大きい。」(総務副委員長のS委員)という意見。
世間の公務員に対する目は厳しいし、民間なら「して当然」の企業努力も公務員の世界ではまだまだだ、というのが私たち会派の評価。この点は自民党に近いかもしれない。しかし、これまで委託を受けていた団体が指定管理をとれなかった場合、路頭に迷う人が出てくる心配もあり、いったいどうなってしまうのか、始まってみなければわからない。
この日は(1)管理者を決める「選定委員会」は、5〜8名の委員で構成、半数は担当部局の職員、あとは外部から学識経験者、その部門の専門家、経理・財産管理に詳しい人などからなる。(2)管理委託費用の縮減は今年の当初予算の1割程度。ということを答えた。
県民ネットの代表は宮本さん
- 宮本さんライフ・ワークの長安口ダム問題:ダムの操作規則を見直し、調節容量を増やしてはどうか?→全国的基準があり、困難。
- 高校の統廃合:那賀高校がなくなるのは地域にとって大きな問題→引き続き検討
- 教科書問題:問題の教科書の特徴は?抜け駆け的に白表紙本を配布したのはどこの出版社か?→コメントは差し控える。
- 災害情報の伝達:方法は?→総合情報通信ネットワークを活用。河川危険水位情報などメール機能を利用し早期に運用できるようにする。
- 地球温暖化対策:間伐材の販路を拡大すべき→木質バイオマス利用検討会を立ち上げる。
- 剣山スーパー林道:市長村管理では荷が重い→法律の壁があり、県管理は困難
- 子どもの教育:→生きる力を育てるモデル校5校を指定し、5年間、地域の達人活用事業、職場体験など総合的学習に取り組む。
- 廃棄物問題→監視員制度で20名で県内を見回り、監視、のべ7800回立ち入り検査
4と5以外は、どの答弁も県民の目線に立った温かさを感じなかった。
昨年から全ての質問を議会インターネット中継で見ることが出来る。
他に印象的な質問
新風の黒川さんの「エキスパート教員制度の導入」の提案。 現行では、教員の最高の出世は「校長や教頭」になること。しかし管理職には向かないけれど「教員」として生徒に向き合ったとき、すばらしい先生がたくさんいる。(例えば3年B組金八先生?)そういう先生に制度として管理職でないもう一つの最高位を与えるという制度を作り、表彰したり、昇級したりすることで教育現場に活力を与えようというものだ。
すでに広島では始まっていて29県に表彰制度、7県に昇給制度があり、宮崎県では来年「スーパーティーチャー制度」が始まるという。子どもたちの不安定な心の問題がさまざまな事件を引き起こし大きな社会問題になっている今、何とか教育の「力」を今一度取りもどしたい!そのために教育委員会には行政に出来るあらゆることをやってほしいではないか。もちろん、子どもたちは大人社会を映す鏡であるし、問題は社会そのものにあるのだと思う。1人1人に出来ることはあるはずだ。
【回想】先日JR山川駅で、女子高生が2人煙草を吸っているところに出くわした。そばに男子高生も2人いてちょっと恐かったけど、わが娘と同じ年頃の娘たちの喫煙に「煙草吸うと、子どもが出きんようになるかもよ」(正しくは胎児に悪影響を与える)と口からつい出てしまった。男の子たちも別に恐い反応を示さなかったので「いいよ〜、好きな人の子どもを産むんは。幸せじゃよ〜!」と言い残して汽車に乗った。きっとものすごく変なおばさんだと思われたに違いないが、何か印象に残っていつかふと考えてくれたらいいのだけれど。
共産党の達田さんは、今問題になっている橋梁工事の談合のA会、K会に属する43社のうち39社が自民党に献金しており、アルス製作所が、1昨年の知事選で飯泉知事の後援会に献金、他に自民党より知事の後援会に200万円とか500万円とかが寄付されていることをとりあげた。
談合業者が自民党に献金していることは政・官・業の癒着の構造からすると当たり前のことかもしれないが、代表質問で知事に迫るところは迫力があった。もちろんこのことは、(私が知らずに後援会を持たない地元町議に寄付をしたのとは違い)違法でも何でもなく、知事も堂々と答えていたが・・・。
企業献金を一切禁止すべきという共産党の主張には賛成である。そうでなければ、たくさん献金をもらったところに都合の良い政治になるのは必然だから。
2日目の本会議場の空調は、ちょっとましになっていたようだ。議会事務局のみなさんは「暑い」と言われたり「寒い」と言われたり議員に気を使っていただいて大変だと思うけど、環境のために毅然と28℃を守ってほしい。
|