7月16日
栄村村長はすごい!これが地域の生きる道
東京で行われた自治政策講座の2日目、全国的に有名な長野県栄村の村長・高橋彦芳さんのお話を直接お聞きしました。栄村では使い方を細かく指定される国の補助金に頼らず、村独自の企画で圃場整備や道路整備を行い、結果として個人負担も村負担も少なく事業もより進むという大きな効果を上げています。
高橋村長は77才ですが、役場職員を定年退職後に村長になられて現在5期目、初めての村長選はわずか190票差で当選、「負ければ4年間、冷や飯を食う」という村の体質を変え、その後は全て無投票当選だそうです。
約20年近くも前、選挙の多くのキャッチフレーズが「中央や県との太いパイプ」であった時代に「住民自治」をスローガンにされ、村の人たちが誇りを持って生きるための施策を次々と実行されました。高度経済成長の影響で「お金が全て」となってきた価値観、その中で農山村は「価値のないもの」になっていく、そして地域の担い手である住民の心を「人間疎外」が支配していくという時代の流れを分析し、都市と農村の交流を先駆的に始められ、都市の人たちが気付く農村のすばらしさをコミュニケーションをとおして村の人たちが気づいていくようにされました。すばらしい哲学者であり、人格者であると感動しました。
他に「下駄ばきヘルパー制度」など居宅介護もすすみ、地域の1号保険者の基準保険料は月1950円(全国平均3200円)だそうです。栄村はこれまで合併をしていませんが、今後はどうなるかわかりません。「合併してもしなくても困難なのは同じ。地域が輝くためには1人1人の個性を大事にすることが大事」とおっしゃっていました。
栄村の人口は2600人、旧美郷村の約2倍です。美郷は合併しましたが、ほたるの里としてのまちづくり、伝統的な石組みを保存しようとする運動、特産品の梅など、さまざまな宝物があります。さらなる過疎化も心配されていますが、吉野川市としてのメリットを十分に生かし、住民主役の自治の実現を願っています。私も栄村村長に学んだことを生かした発言をしていかなければと思っています。
高橋村長と豊岡県議、村上徳島市議
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