8月26日
第1回住民情報シャトル定例会に参加
大田さんが知事になった時「利益団体につながりがちなので後援会は持たない」と言った。私を含め旧勝手連の代表世話人たちが世話人を務めた「民主主義のがっこう」(代表:大西聡さん)は、大田さんと距離を置きながら、時には政策提言をし、時には批判をし、大田県政に関わっていこう!と11ヶ月間走りつづけた。
知事が変わってしまって、県民が政治や行政と関わり、学習しながら、発信していく、という新しい団体を作りたいということで、全く新しい人たちが事務局や世話人になり、新しい会員さんも取り込んでいきたい、とたくさんの議論を重ね「住民情報シャトル」ができた。
代表はこの春高校の校長先生を退職されたばかりの河野稔治さん。
退職という年齢を感じさせない若々しい面白いこと大好き人間。
徳島県で初めて高校に男女混合名簿を取り入れたのも彼だとか。
子どもたちに寄り沿いながら子どもの権利を世に問いつづける桑折千恵子さん、すてきなデザインセンスで住民投票運動を盛り上げた立役者武蔵野美大のB教授が世話人だ。
定例会のテーマは汚職問題
1回目のこの日のテーマは汚職問題。
「談合」「口利き」「職員倫理」の3つのテーマに分かれて、テーブルディスカッション。
希望のテーマは「談合」が一番多く、私も今後の県の談合防止策が気がかりなところなので、このテーマのテーブルについた。
本来は、適正な価格競争が業者間でなされ、良い仕事をする業者がより安い値段で公共事業を落札すべきだが、
徳島県では、県下97の細かい地区分けがあり、
地区ごとに順番が暗に決められていて、
話し合いの元に当該業者が高値(予定価格の95%前後)
で落札するようになっているらしい。
(汚職調査団の調査報告書による)
ちなみに適正な入札が行われれば、価格は予定価格の60〜75%になるらしい。(横須賀市、長野県などが、一般競争入札[どの業者が参加しているのかわからないので話し合いがされにくい]を導入した結果)
そうなれば、徳島県では公共工事費が1年に100億〜150億円浮いてくるという計算。
談合は必要悪?
談合は悪いこと、のイメージがあるが、必ずしもそうではないのでは?
という声がある。
一般競争になれば、「弱肉強食」というか、より資産力のあるところに仕事が集中し、小さい業者は生き残れないのでは?
談合は助け合いの精神に基づいた必要悪、という声も聞かれた。
県土整備員会の誰かが言いそうなセリフだ。
6,7月に県内最大手と2番手の建設業者が相次いで破綻した徳島県。
当日、建設業界をバックに当選してきた県議会議員たちと県西部視察中だったが、携帯電話がひっきりなしになっていたようだ。(私にはもちろん1件もなし。)
ゲストの栗栖先生のコメント
しかし、本当にそうなのだろうか?
(そういう議論が県議会でやりたいものだ。) 徳島大学総合科学部政治学の栗栖 聡 助教授がこの日のゲスト。
そのときどきの目の前の県政の難問事象が幾たび彼の解説により頭の中ですっきり整理されたことだろう。
本来の(理想の)立法と行政と住民の関係と現実をわかりやすく図解してくれた。
議会は本来立法の機関のはず、
しかし徳島県議会で議員立法(つまり条例の提案)がなされたことがあったのか?
立法に基づいて動くのが行政だが、今は全く逆で、行政側の提案に丸々お墨付きを与えているのが県議会。(例外として男女共同参画の実行プランなどがあるけど)
そして多くの県議会議員を支える県民は多くの一般県民でなく限られた業種に就く人たちだ。
議員も本来仕事をするべき議会や委員会ではありきたりの発言しかせずに、影の部分で「口利き」をするという構図。
また、日本では公共事業が「福祉政策」としてずっと行われてきたことが問題だということ。
しかし本当の福祉なら、公平に(この場合いろいろな業種に)行われるべきだよね。困っているのは建設業だけでなく、農林水産、商店街、あらゆる業種。
県が本気で汚職をなくそうと提案を取り入れ、骨抜きでない倫理条例をつくれば、本当に公正な仕事をする議員以外は選挙に出なくなるかもしれない。
徳島県民はエライ!
フツウの人たちが「口利き」や「談合」について真剣に話し合う。
徳島県民はえらい!
未来は明るいかも?
しかし、しかし、9月議会は大変だろうなあ、
とやっぱり予想せずにいられない夜だった。
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